DX成功事例15選|業界別のトップランナーから学ぶ変革のヒント

DX(デジタルトランスフォーメーション)は、今やあらゆる業界で競争力を維持・強化するために不可欠な取り組みとなっています。ここでは、製造業から金融、さらには中小企業や農業に至るまで、多様な分野でのDX成功事例を15社厳選してご紹介します。

各社がどのような課題を持ち、デジタル技術を活用してどう解決したのか、そのポイントを見ていきましょう。

  1. 【製造業】
    1. 1. トヨタ自動車北海道株式会社:スマートファクトリーでのIoT活用
    2. 2. 株式会社ニトリ:データ活用を内製化し、顧客ニーズを迅速に反映
    3. 3. JFEスチール株式会社:IoTとAIで熟練の技をデジタル化
  2. 【小売・流通業】
    1. 4. 株式会社ローソン:AIによる半自動発注システム
    2. 5. 株式会社三越伊勢丹ホールディングス:オンライン接客で新たな顧客体験を創出
  3. 【金融・保険業】
    1. 6. 株式会社りそなホールディングス:公式アプリを起点としたデジタルバンキング
    2. 7. 三井住友海上火災保険株式会社:AIを活用した保険金支払いの迅速化
  4. 【医療・介護】
    1. 8. 国立がん研究センター:AIによる内視鏡画像診断支援
  5. 【建設・不動産業】
    1. 9. 鹿島建設株式会社:建設現場のあらゆる情報をデジタルで一元管理
    2. 10. 三井不動産株式会社:トラック待機時間を削減する物流DX
  6. 【自治体】
    1. 11. 宮崎県都城市:LINEを活用した行政サービス
  7. 【農業】
    1. 12. 株式会社オプティム(佐賀県):ドローンを活用した「ピンポイント農薬散布」
  8. 【中小企業】
    1. 13. 株式会社山本金属製作所(大阪府):IoTによる工場の見える化
    2. 14. 琉球ワークス株式会社(沖縄県):BtoB-ECサイトで受発注業務を効率化
    3. 15. 株式会社あいホーム(宮城県):バーチャル住宅展示場で新たな商談機会を創出

【製造業】

1. トヨタ自動車北海道株式会社:スマートファクトリーでのIoT活用

  • 課題:生産ラインの稼働状況やエネルギー使用量の可視化。
  • 取り組み:工場内のあらゆる機器をIoTで接続し、生産状況やエネルギー消費量をリアルタイムで監視・分析する「工場IoTプラットフォーム」を構築。
  • 成果:生産性のボトルネックを特定し改善することで、リードタイムを短縮。エネルギーの無駄を削減し、コスト競争力を向上させた。
IIJ、トヨタ自動車北海道が新設した生産ラインのIoTシステムを構築 | IIJ
新型車「ヤリス」の駆動ユニットを生産する新設ラインにおいて、IoTシステムを構築。閉域のモバイル網を介して、PLC・CNCなど制御機器からデータを収集し、可視化、分析するためのクラウド基盤を構築までを提供しています。

2. 株式会社ニトリ:データ活用を内製化し、顧客ニーズを迅速に反映

  • 課題:外部委託に頼っていたデータ分析では、現場の肌感覚とズレが生じ、迅速な意思決定が困難だった。
  • 取り組み:データ分析基盤を自社で構築し、現場の従業員が直接データを活用できる体制を整備。販売データから顧客の潜在ニーズを読み解き、商品開発や在庫管理に活かした。
  • 成果:顧客ニーズに即した商品開発が加速し、欠品や過剰在庫を削減。データに基づいたスピーディな経営判断を実現した。
ニトリのデータ活用内製化の取り組み ~「2032年・3,000店・売上高3兆円」への礎を築くプロジェクトを振り返る~ | DOORS DX
サプライチェーンの各領域で積極的に内製化を推進しているニトリホールディングス。ニトリが次なる内製化のターゲットと定めたのは「データ活用」。ニトリが掲げるビジョン、内製化にこだわる理由、およびデータ活用内製化の具体的な取り組み内容について聞き...

3. JFEスチール株式会社:IoTとAIで熟練の技をデジタル化

  • 課題:製鉄プロセスにおける品質管理は、熟練技術者の経験と勘に大きく依存していた。
  • 取り組み:高炉などの設備に多数のIoTセンサーを設置し、稼働データを収集。AIがデータを分析し、最適な操業条件を導き出すことで、熟練技術者のノウハウをデジタル化した。
  • 成果:製品の品質安定性が向上し、不良品率が大幅に低下。若手技術者への技術継承も円滑化した。
JFEスチールがAI活用で成果、高炉のデジタルツイン化で12時間先を予測
世界最大級の製鉄所を有するJFEスチールは重厚長大産業の代表格である一方、軽やかなフットワークでDX(デジタルトランスフォーメーション)に挑んできた企業だ。

【小売・流通業】

4. 株式会社ローソン:AIによる半自動発注システム

  • 課題:店舗ごとの発注業務は、店長の経験に頼る部分が多く、機会損失や廃棄ロスが発生していた。
  • 取り組み:天候や地域のイベント情報、過去の販売実績などの膨大なデータをAIが分析し、商品の需要を予測。最適な発注数を提案する半自動システムを導入した。
  • 成果:欠品による販売機会の損失を防ぎつつ、食品廃棄ロスを大幅に削減。店長は接客や売り場づくりなど、より付加価値の高い業務に集中できるようになった。
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5. 株式会社三越伊勢丹ホールディングス:オンライン接客で新たな顧客体験を創出

  • 課題:コロナ禍で来店客が減少。店舗での質の高い接客体験をオンラインでどう提供するかが課題だった。
  • 取り組み:自宅にいながらスタイリストにビデオチャットで相談できる「リモートショッピングアプリ」を導入。オンライン上で商品を提案し、そのまま決済まで可能にした。
  • 成果:店舗に足を運べない顧客との新たな接点を創出し、売上を確保。遠方の顧客など、これまでアプローチできなかった新規顧客層の獲得にも繋がった。
DXと体制改善で巻き返しを図る三越伊勢丹ホールディングスの取り組み
日本最大級の百貨店事業を手がける株式会社三越伊勢丹ホールディングスは、近年DX分野での活躍が著しく、既存事業の改善と新たな顧客体験の提供に注力しています。今回は、同社基本情報やビジネスモデル、DX戦略、近年の取り組みなどを紹介します。

【金融・保険業】

6. 株式会社りそなホールディングス:公式アプリを起点としたデジタルバンキング

  • 課題:従来の銀行サービスは店舗やATMが中心で、顧客の利便性に課題があった。
  • 取り組み:口座開設から振込、資産運用相談まで、銀行の主要なサービスを完結できるスマートフォンアプリを開発。UI/UXを徹底的に追求し、誰でも使いやすいサービスを目指した。
  • 成果:アプリのダウンロード数は数百万規模に達し、多くの顧客接点をデジタルへ移行。店舗の業務効率化と、顧客満足度の向上を両立させた。
りそなグループアプリ | りそなグループ
りそなグループアプリはスマホがあなたの銀行に。口座残高や入出金明細の確認はもちろん、振込をはじめとする様々なお取引がスマホで完結します。

7. 三井住友海上火災保険株式会社:AIを活用した保険金支払いの迅速化

  • 課題:自然災害発生時、事故受付や保険金の支払い査定に膨大な時間がかかり、契約者の負担が大きかった。
  • 取り組み:AI-OCRで事故報告書や診断書を自動で読み取りデータ化。AIが過去の事例と照合し、支払い査定を支援するシステムを構築した。
  • 成果:保険金の支払いにかかる時間を劇的に短縮。顧客満足度を向上させるとともに、社員の事務作業負担を大幅に軽減した。

https://leadinx.co.jp/common/pdf/LeadInX_release_20241212.pdf

【医療・介護】

8. 国立がん研究センター:AIによる内視鏡画像診断支援

  • 課題:がんの早期発見には、医師の経験による画像の読影能力が重要だが、見逃しリスクや医師の負担が大きかった。
  • 取り組み:AIに膨大な数の内視鏡画像を学習させ、早期の大腸がんや前がん病変をリアルタイムで発見する診断支援ソフトウェアを開発。
  • 成果:医師によるがんの見逃しを防ぎ、診断精度が飛躍的に向上。検査時間の短縮にも貢献し、医療の質の向上と医師の負担軽減を実現した。
研究について
国立がん研究センター 東病院のホームページです。

【建設・不動産業】

9. 鹿島建設株式会社:建設現場のあらゆる情報をデジタルで一元管理

  • 課題:建設現場は多くの専門業者が関わり、情報共有が複雑で生産性の向上が課題だった。
  • 取り組み:BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)で建物の3Dモデルを作成し、設計から施工、維持管理までの全情報を一元管理。ドローンやIoTも活用し、現場の進捗をリアルタイムに可視化した。
  • 成果:関係者間の合意形成がスムーズになり、手戻りやミスが減少。プロジェクト全体の生産性が大幅に向上した。
鹿島建設株式会社 様 建設現場をまるごとWeb上に可視化する 現場見える化統合管理システム「Field Browser®」(フィールドブラウザ)開発支援 | アジアクエスト株式会社
事例紹介 鹿島建設株式会社 様 建設現場をまるごとWeb上に可視化する現場見える化統合管理システム「Field Browser®」(フィールドブラウザ)開発支援 鹿島建設株式会社様は国内トップクラスの大手総合建設企業です。建設現場において人...

10. 三井不動産株式会社:トラック待機時間を削減する物流DX

  • 課題:物流施設でのトラックの長時間の荷待ちが、ドライバー不足を深刻化させる一因となっていた。
  • 取り組み:トラックの到着時間をオンラインで予約できるシステム「MOVO Berth」を導入。車番認証システムと連携し、受付や誘導を自動化した。
  • 成果:トラックの平均待機時間を約1時間削減。ドライバーの負担を軽減し、物流施設全体の運営効率を向上させた。

https://www.mitsuifudosan.co.jp/dx/dx_hakusyo.pdf

【自治体】

11. 宮崎県都城市:LINEを活用した行政サービス

  • 課題:市民からの問い合わせは電話が中心で、開庁時間内に限られ、職員の負担も大きかった。
  • 取り組み:LINEの公式アカウントを開設し、ゴミの分別方法や各種手続きに関する問い合わせにチャットボットが24時間自動で応答。道路の損傷などを市民がLINEで通報できる仕組みも導入した。
  • 成果:市民の利便性が向上し、電話での問い合わせ件数が減少。職員の業務効率化を実現し、より専門的な相談業務に注力できるようになった。
【導入事例】宮崎県都城市様:市民・関係人口向けにLINEをフル活用
都城市のLINE活用事例をご紹介。KANAMETO(カナメト)のキーワード応答機能、定期配信機能、チャットボット機能等を活用頂き、ごみ分別方法やごみ収集日、各種証明書の取得方法を自動案内。LINEチャットによる移住相談を実現しました。

【農業】

12. 株式会社オプティム(佐賀県):ドローンを活用した「ピンポイント農薬散布」

  • 課題:従来の農薬散布は、圃場全体に一律で行うため、コストと環境への負荷が大きかった。
  • 取り組み:ドローンで撮影した画像をAIが解析し、病害虫が発生している場所を特定。その地点のみにピンポイントで農薬を散布する技術を確立した。
  • 成果:農薬の使用量を90%以上、散布にかかる時間を90%以上削減することに成功。環境負荷の低減と生産コストの削減を両立したスマート農業を実現した。
オプティム、「ピンポイントタイム散布サービス」の2024年度成果を発表 ドローン散布面積は2万6000haに | 農業とITの未来メディア「SMART AGRI(スマートアグリ)」
株式会社オプティムは、2025年1月23日に「OPTiM スマート農業サービス 2025」を開催。ドローン散布DXサービス「ピンポイントタイム散布サービス(PTS)」の2024年度実績とともに、ドローン散布DX関連サービ

【中小企業】

13. 株式会社山本金属製作所(大阪府):IoTによる工場の見える化

  • 課題:個々の工作機械の稼働状況が把握できず、生産計画の精度や生産性に課題があった。
  • 取り組み:自社で開発した安価なIoTセンサーを古い機械にも取り付け、全設備の稼働状況をリアルタイムで監視・分析するシステムを構築。
  • 成果:機械の停止時間や原因を特定し、稼働率が大幅に向上。生産計画の精度が高まり、納期の短縮にも繋がった。
https://www.chusho.meti.go.jp/sapoin/index.php/cooperation/project/detail/4304

14. 琉球ワークス株式会社(沖縄県):BtoB-ECサイトで受発注業務を効率化

  • 課題:卸売の受注業務を電話やFAXで行っており、聞き間違いや入力ミス、時間外の対応が負担となっていた。
  • 取り組み:BtoB専用のECプラットフォーム「Bカート」を導入し、オンラインで24時間受注できる体制を構築。取引先ごとに価格を変えるなど、複雑な商習慣にも対応した。
  • 成果:受発注業務の工数が大幅に削減され、人的ミスも減少。導入前に比べて売上が3倍に増加した。
琉球ワークス、取引先は約700社に拡大 「Bカート」「Bカート掛け払い」導入でBtoB-EC強化|ニフティニュース
琉球ワークスは、沖縄の魅力を伝える土産品を中心にオリジナルグッズなどを企画開発している。岩月昭雄社長は愛知県内の土産品の開発企業に勤め、スキー場などで販売するグッズを手掛けたが、スキーブームが落ち着い…

15. 株式会社あいホーム(宮城県):バーチャル住宅展示場で新たな商談機会を創出

  • 課題:コロナ禍で住宅展示場への来場者が激減し、営業機会が失われていた。
  • 取り組み:360度VR技術を使い、顧客が自宅にいながらリアルな内見体験をできる「バーチャル住宅展示場」をWebサイトに開設。
  • 成果:オンラインでの新たな商談機会の創出に成功。コロナ禍においても売上を30%増加させ、時間や場所の制約がない新しい営業スタイルを確立した。
コロナ禍でも売り上げ30%増。地方工務店が進めたDX|Biz Clip(ビズクリップ)-読む・知る・活かす
宮城県にある工務店「あいホーム」は、従来の住宅業界のやり方にとらわれずに多彩なデジタルツールを業務に活用しています。代

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